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電験三種(平成11年度理論問13)トランジスタ増幅回路の問題における疑問点自己解決

現在、電験三種の勉強をしています。

電験というのは、「電気主任技術者試験」の事ですが、慣例で電験と呼ばれているようです。

電験三種の試験科目は、4つ(理論、電力、機械、法規)あり、理論はざっと一通り、電力は半分くらいまで終えたところです。終えたと言っても理解して分かったレベルには到底達していないという感じですかね。

理論に関してはメインのテキストとしてなかなか評価が高そうだった

 

 電験三種 これだけ理論↓

 

を使っています。

この、これだけ理論はいちおう2回やったんですが

系統立てて一から説明されている本というより、試験で重要なところを抜き出して重点的に解説してある本といった印象です。説明は「これだけ」の名前通り必要なところだけ解説してあって、それ以外はあまり詳しく書いてありません。各セクションの終わりにチャレンジ問題というのがあって、その解答解説も詳しいものもあり、全く解説がないものもあるといった具合で、学習者に適度に自分で調べたり考えさせたりするような構成にしているのかもしれません。(詳しく書けばキリがないのかな)

 

ところで、2回目を終えて、お題に書いたトランジスタ増幅回路の計算で、どうしてもわからないところがありました。

この問題は、テキストの中では、理論[37]の問2になるんですが、調べたら平成11年度の電験三種理論問13であることがわかりました。

その問題がこちら

f:id:ultrazone7:20190114020037j:plain

電験三種 平成11年度理論問13

解き方自体はだいたいわかったのですが、いちおう書いておくと

 

※以下では[ ]内は添え字を表すものとする。

コンデンサC[1]C[2]は交流のみ通すと考えて無視する(無いものと考える)。
・電圧降下の式を立てる

  V[BE]=V[CC]-R[B]×I[B]
・直流電流増幅率よりコレクタ電流とベース電流の関係式を立てる

  h[FE]=I[C]/I[B]
以上より
 R[B]=(V[CC]-V[BE])/I[B]=(V[CC]-V[BE])×h[FE]/I[C]

これらに与えられた値を代入して計算する

 R[B]=420kΩ
よって、答えは(2)

 

ここで、というか問題を解く時から大きな疑問がありました。

それは

f:id:ultrazone7:20190114020843j:plain

問題文にはI[C]=2mAと書いてあるけど、そもそも図の赤い線が接続されているので

A地点とB地点の電位は等しくなりR[C]には電流は流れないのではないか?

という事です。

 

これは何か根本的な理解が不足しているのかもしれないと思い、ヤフー知恵袋にも質問したんですが、

その後、この本を読んでいたら自己解決しました。

電験三種超入門 理論編↓

 通常よくあるテキストはA5サイズ(148×210mm)ですが、このテキストはB5サイズ(182×257mm)と大判です。そして1ページが左右に区切られており、そこにぎっしりと文字が並んでいます。図や式もありますが、とにかく文字が多くて一般のテキストとは一線を画しています。ページ数もこの理論編では本文が567ページもあり、一般のテキストに換算すると1.5くらいの8~900ページくらい、いや、図の小ささや余白がほとんどない事も考慮すると軽く1000ページを超える分量ではないでしょうか!

ほんとに文章だらけで、くどいくらいに同じことを何回も書いていてくれるので助かります。普通のテキストではだいたい前に出てきた事はわかっているものとして記述されているので理解が進んでいない場合には何を根拠に式が変形されたのかなど、さっぱりわからない事も多いのですが、そういった事もあまりありません。

ただ、くどすぎてよくわからない事もあります。学習が進んだ方にはこういったところが逆にとっつきにくいかもしれません。でも文章が多いので普通のテキストには書いていないような事もところどころ散りばめてあり、そういったところは参考になると感じています。

このように詳しい本ではあるのですが、難点を挙げるとすれば、通常のテキストのように順序だてて書かれていない感じで、独自のごろ合わせや言葉を使っているので、調べたいところがあってもなかなかたどり着けないところでしょうか。それと、これがこのテキストの一番の特色と言っても良いのかもしれませんが、下ネタがひどいです(^^;)。ひどすぎてとても女性にはお勧めできません。ここまでお下劣で変態な事をよく書いて出版できるなぁ!と逆に尊敬してしまうんですけどね。

そんな感じの本ですが、上記の疑問を抱きながらこの本を読んでいると、文章の中で疑問の答えがサラッと書いてありました。疑問を感じていなかったら読み流していたと思います。

それは、『回路図の中で線がクロスしていても、それは繋がってはいない』という事です。

そして、『線がクロスしていたり、T字になっていたりする部分で、線が繋がっている場合は交点が●で表されている』という事です。

上の図を見ると、確かにコンデンサC2から点Bへ向かう線は、電源V[CC]から上に伸びた線と交差していますが、●はないので接続されていません。

また、その他の部分では●が見られますので、そこでは線が繋がっているという事がわかります。

 

そんな訳で、私が感じた疑問は自己解決した訳です。

これだけでも電験3種超入門を買った甲斐があったというものです。

 

電験のテキストにはいろんなものがありますが、こういった基本の基本的な回路図の描き方などが載っているものは見たことがありませんでした。他にも同様な事例がたくさんありそうで怖いです(^^;)。

電気工事士試験では習うのかなぁ!?

 


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