等値線の罠(等値線の間にできた小島)
第44回(平成27年度第1回)気象予報士試験の実技2問3(1)にこんな問題があった。
今回問題とするのは、この中の⑥と⑦。地点Pにおける850hPa相当温位。
850hPa相当温位の資料を見てみると次のようになっている。
P地にオレンジ色の印をつけておいた。
問題は、24時間後(T=24)と48時間後(T=48)のP地点における等相当温位線の値を読み取るだけの簡単な問題だ。
実際に試験を受けた人は、T=24では345、T=48では330と、さらっと解答した人がほとんどだったのではないかと思う(←これが正解です)
しかし、私はT=48の値を333としてしまいました。
なぜかと言うと
上のT=24では、オレンジマークの地点P上にある等相当温位線は閉曲線(小島)となっていて、そのすぐ北東にも閉曲線(小島)の相当温位が345Kである事から、すぐに345だとわかります。
また、その北西にある330K線から数えて5本目にあるので、330+3×5=345だと確認できます。
しかし、次のT=48では
地点P上の閉曲線(小島)が単独で存在しているため、近所の数値が表示してある等相当温位線からたどって確認しなければなりません。
そこで、北西にある330Kから1本目の等相当温位線であるということで、330+1×3=333としてしまった次第です。
ここで起こった疑問が、なぜこれが330Kだと言えるのか?333Kの可能性もあるのでは?
そして小一時間悩んだ末に、T=48の閉曲線が太線であるという事に気づき(^_^;)、330Kだと納得した訳なのですが、
もしも、これが太線でなく330K(太線)と345K(太線)の間にある、333,336,339,342Kだったら、正しく判断できない可能性があるのではないかという事に気づきました。
簡単に超へたくそな模式図で示すと
(線がグニャグニャですいません)
このように、等相当温位線に限らず、等圧線や等温線などの等値線において、閉曲線で囲まれた部分(小島)は2つの値の可能性がある事がわかりました。この場合は太線や、他の情報から推察していくしかないのでしょうね。
そういえば、さきほどのT=48の図でも
地点Pを通る330Kの閉曲線の少し南西に、同じく330Kと333Kで挟まれた閉曲線があるのですが、こちらは333Kという事になるのですね。
安易にすぐ近くの値から判断できないって事か!
ほんと、むずかしいわぁ